えむ猫とひとりごとの延長

群馬のご当地かるた「上毛かるた」の紹介。

きいろいばけつ

きいろいばけつ (あかね幼年どうわ (33))

きいろいばけつ (あかね幼年どうわ (33))

夜寝る前に、チビ弟に本を読んであげているが、読んでいて泣けてしまう本が何冊かある。
その中の一冊。

きつねの子が、森で黄色いバケツを見つけ、一週間たっても持ち主があらわれなかったら自分のものにしようと決める。そしてきつねの子は毎日バケツの所に行き、バケツと一緒に過ごす。そして待ちに待った一週間後、バケツはなくなってしまっていた…。と、こんなお話。


そしてその後の泣ける一節。


たったいっしゅうかんだったのに、ずいぶんながいこと、きいろいばけつといっしょにいたようなきがしました。そのあいだ、あのきいろいばけつは、ほかのだれのものでもなく、いつもじぶんのものだったと、きつねのこはおもいました。


そしてきつねの子のセリフ。


「いいんだよ、もう」
きつねのこは、きっぱりいうと、かおをあげてそらをみました。
「いいんだよ、ほんとうに。」
きつねのこは、もういちどそういうと、くまのこと、うさぎのこにむかって、にこっとわらってみせました。


もうホント泣いてしまいます。